厚生労働省がサービス提供責任者を対象に実施したアンケートで、「サービス提供責任者に必要な技術・能力について」尋ねたところ、最も多かったのが「利用者の生活全体を見る分析力」の83.3%でした。次に「状態の変化を見抜く力」の81.6%、「緊急時に適切に対応できる判断力」の80.6%、「ホームヘルパーの悩みや提案に耳を傾け、話を聞く能力」の76.2%、「ケアマネージャーや医療関係者など、複数の専門職と連携するチームワーク」の75.9%と続きました。
サービス提供責任者は、利用者に適切な介護サービスを提供するとともに、地域包括ケアを提供する一員として他職の人々と関わり、さらにはヘルパーの指導・育成も行わなければいけません。このため、さまざまなスキルが求められます。
その中でも、特に必要だと回答のあった上記の5項目をみると、「現状を正しく理解し、課題を見抜く力」と「緊急時の対応力」、「さまざまな人と仕事を進めたり、人の話に耳を傾けられるコミュニケーション能力」が特に必要であることがわかります。
また、ヘルパーの育成業務を行うためには、介護に関する充分な知識や技術がなければいけません。自己研鑽が欠かせない仕事といえるでしょう。
スキルアップを目指す方法としては、本などで独学するほか、セミナーや研修への参加が一般的です。また、介護関係の新たな資格取得にチャレンジするのも、目に見える形でのスキルアップとして有効な方法といえるでしょう。